変わりたい気持ちと、
できない現実
どうして、初めは意欲をもって始めたことが、続けられなくなるのでしょうか。
子どもの頃、夢中で遊んだあの日のような学びを...
私たちは、もうできないのでしょうか?
なぜ、継続できないのか?
研究概要
研究テーマ
ただちに当該の行動を起こさなくても良いという比較的自由な状況の中で、無理なく自ら行動を起こすための原理(またその個人差)に興味をもっています。特に、人が自覚できない潜在的な要因や、望ましくないと解釈される(半ば病的な)認知・行動パターンが形成される無意識的過程に関心があります。
研究のきっかけ
学習場面において、他の誰よりも子ども自身が「勉強しなければいけない」と思っているにも関わらず、継続的に取り組むことができなくなってしまう現象を目の当たりにして、どうにかしたいと考えるようになりました。学年が上がるにつれて、学校で勉強することが楽しいと感じる子どもが減っていく現象(e.g., 文部科学省, 2023)や不登校が増える現象も気になっています。
研究手法
ランダム化比較試験や調査研究を通じて、学習者がより充実感をもって、自ら高いパフォーマンスを発揮することのできる環境要因について探究しています。主観的な内観だけでは捉えにくい潜在的な要因にアプローチするため、行動データを収集・可視化する仕組みやデータサイエンスなどの手法にも興味をもっています。
研究キーワード
🧠 認知心理学的概念
📚 教育的概念
📊 理論・モデル
執筆したもの
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2020学習アプリにおけるコミュニケーション機能による学習行動の継続促進効果およびその個人差澤山 郁夫・三宮 真智子・寺澤 孝文(2020).情報コミュニケーション学会誌,15, 13-18.査読有り
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2019誘引性付加物(Seductive Details)の呈示効果の個人差に関する実験的検討澤山 郁夫・三宮 真智子(2019).教育システム情報学会誌,36(3), 177-189.査読有り
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2014一問一答式eラーニングにおける学習者同士の繋がる仕組みが学習者の学習量推移に与える効果澤山 郁夫・寺澤 孝文(2014).日本教育工学会論文誌,38(1), 1-18.査読有り
副次的研究・共同研究(抜粋)
詳細なリストはresearchmapをご参照ください
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2025小学生における学年別にみた手書きとタイピングによる日本語記述速度の差異澤山 郁夫・海﨑 孝斗・永田 智子・藤原 雅弘(2025).日本教育大学協会研究年報,43, 27-37.査読有り
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2024授業中の子どもの「気になる」行動に対する小学校教員の介入意識の規定因澤山 郁夫・高橋 彩・丹治 敬之(2024).LD研究,33(1), 70-80.査読有り
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2023日本におけるオンライン調査の回答端末と自由記述量の関係澤山 郁夫・永田 智子・海﨑 孝斗・藤原 雅弘(2023).日本教育工学会論文誌,47(Suppl.), 153-156.査読有り
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2022データサイエンティスト必須スキルの有用性認知に関する実態調査澤山 郁夫・森山 潤(2022).教育情報研究,38(2), 41-52.査読有り
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2018社会科における生徒の苦手知識を一人ひとり可視化する試み澤山 郁夫・髙松 昭彦・寺澤 孝文(2018).教育情報研究,34(1), 35-45.査読有り
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2018大学生の独り言的ツイートは独り言なのか:発話傾向との関連から澤山 郁夫・三宅 幹子(2018).パーソナリティ研究,27(1), 31-41.査読有り
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2015大学生におけるTwitter閲覧頻度と同調志向及び自己関連情報の収集に関わる心理特性との関連澤山 郁夫・三宅 幹子(2015).パーソナリティ研究,24(2), 137-146.査読有り
書籍
プロフィール
所属
兵庫教育大学 先端教職課程カリキュラム開発センター(准教授,2022年4月〜)
学位
博士(人間科学) 大阪大学(2021年)
学位論文:「Web教材における学習行動の継続を目的とした呈示物についての実験研究」
資格・免許
小学校教諭専修免許状
中学校教諭専修免許状(英語)
高等学校教諭専修免許状(情報,英語)
特別支援学校教諭一種免許状(知・肢・病)
ゼミについて
学部
2025年度以降の入学生の内、技術・情報グループに所属する学部生のゼミ指導をお引き受けすることができる予定です。
大学院
2025年度現在、兵庫教育大学 大学院学校教育研究科 生活・健康・情報系教育コース(修士課程)において、希望する院生のゼミ指導を行っています。
また、兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科(博士後期課程)については、副指導教員をお引き受けすることができます。
ゼミ配属をご希望の方は、ご相談ください。