環境調整で、個々の学ぶ力を引き出す

なぜ、学習を続けることが難しくなるのか?
調査や実験で、その潜在的な要因を探っています。

こんな現象に心当たりはありませんか?
最初はやる気があったのに、気づくと勉強が続かない。本人も「やらなければ」と思っているのに、なぜか行動に移せない...
私の目指す研究
学習者が本来持つ「学ぶ力」を阻害する見えない要因を調査や実験で探り、誰もが自然に学び続けられる環境づくりに寄与すること。
本人の「努力不足」や「意志の弱さ」では説明できない、学習継続の困難性に焦点を当てています。

研究アプローチ

1
現象の観察から
インサイトを得る
2
調査・実験で
検証
3
実践的
解決策の提案
学びと環境のシンボル

学習継続の「見えない壁」

学習継続困難を表現した研究イラスト

*イラストは、ChatGPT-5(Auto)による(ヘッダーや下部の背景も同じ)。

🌟
1日目:やる気満々でスタート
「今度こそ続ける!」新しい参考書を開き、計画表を作成。目標に向かって意欲的に取り組み始める。
😐
数日後:少しずつ億劫に...
「やらなければ」と思いながらも、なぜかとりかかることができない。自分でも理由がわからない。
この「見えない壁」は、学習者だけの問題なのでしょうか?

探求したい問い

こんなことを、調査や実験を通じて少しずつ明らかにしていきたいです。

なぜ幼稚園では自然に学べるのに、小学校以降「勉強嫌い」が増えるのか?
学習環境の変化が子どもの学習意欲に与える影響を調査します。
図書館やカフェで勉強がはかどる気がする場合があるのはなぜか?
環境要因が学習意欲や注意制御に与える効果を実験的に検証します。
デジタル技術は学びをより自然にできるのか、それとも阻害するのか?
デジタル環境で起こりがちなネガティブな現象から、持続可能な学びを考えます。
教師や保護者は、子どもをコントロールしようとしすぎていないか?
過度な管理・指導が子どもの自発的な学びに与える影響を検証し、適切な支援のあり方を探ります。
我々は何に追い立てられているのか?
現代社会はなぜこれほどまでに忙しく、ゆとりをもつことが難しい感じがするのか、どうすれば解放されるのか考えます。
「道草」とは何か?
目的をもたずにいられることの価値を再考します。

これらの問いの根底にある関心

すべての問いは「学習者の本来持っている学ぶ力を、どうすれば損なわずに支援できるか」という共通の視点から発しています。

研究アプローチ

学習継続を阻む潜在的な要因を複数の観点から探り、
実践的な解決策を見つけ出します。

🔍

見えない要因の発見

学習者自身も気づかない潜在的な要因—注意の散漫、無意識的な回避行動、環境の影響—を調査や実験を通じて明らかにします。単なる「やる気の問題」では説明できない、より深いメカニズムに注目します。

データで読み解く学習行動

行動観察や記録を通じて、学習継続のパターンを数値化・可視化します。いつ、どのような状況で学習が困難になるのかを、客観的なデータから読み取ります。

🌱

自然な学び環境の設計

無理な努力に頼らず、学習者が自然に学び続けられる環境要因を探求しています。小さな工夫や仕組みで、学習への取り組みを持続可能にする方法を提案します。

プロフィール

🏛️

所属

兵庫教育大学 先端教職課程カリキュラム開発センター(准教授,2022年4月〜)

🎓

学位

博士(人間科学) 大阪大学(2021年)

学位論文:「Web教材における学習行動の継続を目的とした呈示物についての実験研究」

📋

資格・免許

心理 公認心理師(第43834号)
調査 専門社会調査士
教育 幼稚園教諭専修免許状
小学校教諭専修免許状
中学校教諭専修免許状(英語)
高等学校教諭専修免許状(情報,英語)
特別支援学校教諭一種免許状(知・肢・病)

こんな場所、あったらいいな

個人的にこんな場所があったらいいなと思っています。

自由で安心できる空間
のびのびとした雰囲気
自然な学びの場

*画像はDALL-E 3で生成

ゼミについて

👥

学部

2025年度現在、技術・情報グループに所属する学部生のゼミ指導をお引き受けすることができます。

大学院

兵庫教育大学 大学院学校教育研究科 生活・健康・情報系教育コース(修士課程)において、希望する院生のゼミ指導を行っています。

また、兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科(博士後期課程)については、副指導教員をお引き受けすることができます。